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4月29日の外国為替市場では、円相場が急速に上昇、全面高の様相に [外国為替概況]

 4月29日のニューヨーク外国為替市場において、円相場が急速に上昇しました。

 今回の円高の要因の1つとして、日米の金融政策の結果に対する市場の反応が挙げられます。まず、米連邦準備理事会(FRB)は、27日の米連邦公開市場委員会(FOMC)において、追加利上げの見送りを、一方、日銀は、28日の金融政策決定会合において、金融政策の現状維持を決定しました。FOMCにおける決定は、米ドル上昇観測の後退につながったと見られるほか、日銀の決定は、市場における追加緩和期待に対する失望感を誘ったと思われます。

 他方、28日、米国では、1~3月期実質GDP成長率(速報値)が発表され、前期比年率0.5%増と急減速したうえに、事前の市場予想を下回りました。このため、米国経済に対する先行き不透明感が強まったと考えられます。

 さらに、29日に発表された各経済指標の結果は強弱まちまちの内容でした。具体的には、3月の個人所得は事前の市場予想を若干上回る伸びとなったものの、3月の個人消費支出は市場予想に届かず、4月のミシガン大学消費者信頼感指数(確報値)は7カ月ぶりの低水準に留まりました。つまり、米国経済に対する先行き不透明感を和らげるには不十分な内容だったようです。

 こうしたことなどから、米ドルを売る動き、円を買う動きが優勢になったと見られ、急速な円高につながったといったところでしょう。米ドルが1年半ぶりに1ドル=106円台に突入したほか、ユーロ、英ポンド、豪ドル、NZドルなど、円相場は、ほぼ全面高の様相となりました。
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