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米国の2017年1~3月期の実質GDP成長率が急速に鈍化 [経済指標・イベント]

 4月28日、米国商務省から最新の実質GDP成長率が発表されました。それによると、2017年1~3月期の実質GDP成長率は前期比年率0.7%増と、2016年10~12月期の同2.1%増から急速に増勢鈍化し、同1.0%増を上回る成長率を見込んでいた事前の市場予想も下回りました。

 今回の大幅な増勢鈍化の要因は、GDPの約7割を占める個人消費であり、同0.3%増の小幅な伸び率に留まりました。また、政府支出が3四半期ぶりにマイナスとなったほか、在庫投資の寄与度も3四半期ぶりにマイナスとなり、成長率の押し下げ要因となりました。

 ただ、そのほかの需要項目を見ると、まず、住宅投資が同13.7%増と、前四半期から増勢が加速し、5四半期ぶりに2ケタ台の伸び率となったほか、民間設備投資が同9.4%増と前四半期の小幅な伸びから急速に増勢が加速しています。在庫投資の状況を考慮すると、企業側が在庫調整の順調な進展に伴い、設備を増強した可能性も考えられます。

 また、輸出が2四半期ぶりにプラスに転じた一方、輸入の増勢が鈍化したことから、純輸出の寄与度は2カ月ぶりにプラスとなり、成長率の押し上げ要因となりました。輸入の鈍化は、個人消費の落ち込みを反映した動きかもしれません。

 さて、今回は、やはり、個人消費の急速な鈍化が注目点と言えるでしょう。もっとも、この点に関しては、天候要因を示唆する見方もあるようです。このため、今回の個人消費の鈍化は、一時的なものに留まる可能性もあり、今後の展開が注目されます。
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