日本の貿易収支は２カ月連続の赤字に

　財務省から直近の貿易統計が発表されました。それによると、2015年５月の貿易収支額は2160億円の赤字でした。２カ月連続の赤字となります。

　輸出額が５兆7405億円(前年同月比2.4％増)と９カ月連続のプラスとなったものの、前月の同8.0％増から増勢が鈍化一方、輸入額は５兆9564億円(同8.7％減)と５カ月連続のマイナスでした。

　主要国・地域別の輸出額を見ると、米国向けが同7.4％増と９カ月連続の増加だったものの、伸び率は前月の同21.3％増から大幅に縮小、また、ＥＵ向けは同0.4％増と小幅な増加に留まりました。中国向けは同1.1％増と３カ月連続の増加でした。ただ、増勢は前月から鈍化しています。

　主要国および地域別の輸入額を見ると、米国からの輸入は同11.5％増と４カ月連続の増加となり、２ケタ台の増加を維持しました。また、ＥＵからの輸入は同1.1％増と２カ月連続の増加でした。中国からの輸入同1.5％増と２カ月連続の増加でした。ただ、増勢は前月から若干鈍化しています。

　なお、輸出数量は同3.8％減と３カ月ぶりの減少でした。アメリカ向けが大幅に減少したほか、中国向けもマイナス、ＥＵ向けについては前月から増加したものの、その増勢は前月から鈍化しました。一方、輸入数量も同5.3％減と２カ月ぶりの減少となりました。アメリカからの輸入数量が前月から増勢鈍化、ＥＵからの輸入数量のマイナス幅が拡大、中国からの輸入数量は同11.4％減と３カ月連続で２ケタ台のマイナスを続けています。

　輸出に注目すると、為替相場が円安方向で動いた影響で輸出額のプラスは維持されたものの、世界経済の減速の影響などから、数量ベースではマイナスとなったようです。