SSブログ

米国の2020年1~3月期実質GDP成長率、改定値にて前期比年率5.0%減へ下方修正 [経済指標・イベント]

 5月28日、米国商務省から最新の国内総生産(GDP)が発表されました。それによると、2020年1~3月期の実質GDP成長率(季節調整済み、改定値)は、前期比年率5.0%減と、速報値の同4.8%減から下方修正されました。

 各需要項目の改定内容を見ると、まず、GDPの約7割を占める個人消費が同6.8%減と、速報値の同7.6%減から上方修正されたものの、引き続き、大幅なマイナスだったほか、住宅投資は同18.5%増と、2ケタ台の大幅な伸び率を維持したものの、速報値(同21.0%増)からは下方修正されました。

 企業部門の関連項目では、まず、民間設備投資が同7.9%減と、速報値の同8.6%減から上方修正されたものの、やはり、大幅な落ち込みとなっているほか、在庫投資の成長率に対する押し下げ度合いが速報値から強まる形に下方修正されています。

 外需関連では、輸出が同8.7%減で速報値と変わらなかった一方、輸入は同15.5%減と速報値の同15.3減から下方修正されました。この輸入の下方修正により、純輸出の成長率に対する押し上げ度合いが速報値から僅かながら強まる形へと上方修正されました。

 こうしてみると、今回の米国成長率の下方修正の主因は在庫投資の寄与度のマイナス幅の拡大だったと見ることができそうです。

 そして、今回の成長率の大幅落ち込みが新型コロナウイルスによる経済活動停滞の影響と見られるなか、次回発表される確定値において、成長率が一段と下方修正されるのか、逆に上方修正となるのかが、注目されます。
nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:マネー